木杭による地盤補強
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木杭とは

木杭は、人類の歴史とともに

◆人類は先史時代より木杭を使ってきました。スイス・ルサーヌ地方湖中で発見された住居用基礎木グイ。イタリア・べニスで鐘楼の基礎に用いられた約1,100年前の木グイ。国内では、有明海沿岸地域の城郭跡より石垣基礎杭、元会津藩中屋敷跡で1600年代の建設といわれる、玉川上水の給水用の木製桶や木杭、東京の荒川を渡る橋では、京成押上線そば旧鉄橋の橋脚の基礎杭として使われていた8メートルの松杭、いずれも驚くような良好な保存状態で杭が発見されています。

 

◆特に佐賀城の石垣の基礎構造は、基底部に沈下防止のための松丸太2本を敷き、その上に石垣を築き、さらに最下部の石が迫り出すのを止めるために石垣前面を木グイで押さえてあります。佐賀城のような松丸太梯子胴木基礎を用いると、荷重分散と不等沈下抑制効果をねらえます。また、杭の先端部が細長く丁寧に尖らせてあるのが注目される箇所です。これは、打込み時の粘土の撹乱を最小限にとどめ、過剰間隙水圧の上昇を抑制する効果があったものと思われています。

◆また、1920年に起工された旧丸ビルの基礎は、松杭支持の独立フーチング基礎で15メートル~13.5メートルの5,443本もの木杭がGL-20メートルの東京礫層にまで達していました。杭1本あたり、20~30トンを支えているそうです。

いま、木杭工法が見直されています。

◆現在は、鉄材、コンクリート材の杭が普及していますが、木杭は構造物の荷重に対して適正な支持力判定を行い、使用する木杭の規格、本数を決めることによって、コストが低く押さえられます。また環境保護の観点からも自然材を使用する事で、CO₂の削減や六価クロム等の環境汚染をなくし安全なものづくりへとつながっています。いま、木杭を使用することで自然環境に影響を及ぼさないものづくり、多自然型工法として見直されています。

◆佐賀大学理工学部三浦哲彦研究室の研究結果からも、有明軟弱粘土層に適している素材は、吸水性やテーパー等の状態から、木杭がすぐれていることが実証されています。
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